めっちゃ気持ち悪いところで途切れる話-第1話-

日本のどこかにあるピロピロ町は、悪の軍団「日本いじわる研究会」によって支配されていた。
町民を彼らから守るため、正木正義(せいぎまさよし)はピロピロ町へとやってきた。

第1話「転校生まさよしくん」


「えー、それでは転校生を紹介する。」


「わー」
「きゃー」
ざわざわ…

ざわつく教室…それもそうだ。過疎の町、いや、過疎の中の過疎、キングオブ過疎の町のピロピロ町に
転校生がやってくることなど、空から枝豆が降るほど珍しいのだ。
しかも、4つ入りの枝豆が降るほどに。


ガラガラっと教室のドアが空き、転校生が入ってきた。
「転校生の正木正義です。よろしくお願いします。」


「わー…」
ざわざわ…


(あーまぁ…あれだね。普通だね。)
(うん、普通だ。)
(普通ー!)


期待していた女子たちの残念そうな話し声が聞こえる。
正義は普通だった。見た目はめっちゃ普通だった。かっこよくもなくわるくもなく。普通だった。
だが…正義はただの高校生ではなかった…。


4時間目の授業が終わり、昼休みになると例によって生徒達が正義のまわりに集まってきた。


「前住んでたとこどこなのー?」
「部活なにしてたー?」
「俺、男でも女でもどっちでもいけるんだけど正義くんはぁ?」
「ねえー!どうなの!どっちでもいけるの?正義くん!」
「ねえってば!え…だめ?!…そっか…」


などと質問攻めだった。
そんなこんなで5分くらい問答を続けていると、勢いよく教室のドアが開いた。


「いっひっひー!俺様は日本いじわる研究会の原田光彦だー!」
「きゃあー」
「日本いじわる研究会、略してNIKのやつがきたわー」


ほのぼのとした教室がいっきに混沌の空間へと変わった。
原田は弁当を食べている生徒にニヤニヤしながら近づいていった。


「いっひっひー!お前の箸を1本だけ奪ってやるー!ほーら!食いづらいだろう!!」
「やめろーかえせー」


「そこまでだ!!!!」


誰かが大声をあげて、NIKの原田の手をつかんだ。
今までもピロピロ高、略してピロ高にNIKの連中が襲ってくることはあったが、
誰も止める者はいなかった。
皆知っているのだ、NIKに抵抗しようとするとどうなってしまうかを。
それを知らないのは…そう正義だ。
見た目は普通だが、結構正義感とかも強めな真面目な男の子、正義だ。


「正義くん!!!抵抗しちゃあだめだ!!」
「そうよ!あなたは転校してきたばかりで知らないでしょうけど!抵抗したらっ!」


「抵抗したら…?どうなるって…?」
「ウグッ!!」


すでに正義は原田の首ねっこをつかんでいた。


「ウゲゲゲ…貴様…よくも…!これでも食らうがいい!!
我が日本いじわる研究会が最新の技術をくs



つづく



/おじさん